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監督・主演フィリップ・ラショー氏の来日を記念し、“日仏会談!シティーハンターの夕べ”と題して、アニメの製作側にいるCHレジェンドをお招きし、新宿区歌舞伎町にある「おとなのジャンプ酒場」でトークイベントを開催しました!
フランスからは、監督のフィリップ・ラショー氏と、その弟で脚本製作に関わったピエール・ラショー氏が参加し、日本の漫画・アニメで育ったラショー兄弟が“シティーハンター愛”を炸裂!
日本からは、テレビアニメシリーズの監督であり『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の総監督であるこだま兼嗣氏、テレビシリーズのプロデューサー諏訪道彦氏、新宿プライベート・アイズのプロデューサー若林豪氏が参加し、各々のシティーハンターができるまでの製作の裏側を語り合いました。
日・仏の国境の壁を超え、皆さんがシティーハンターの魅力を語りつくす一夜となりました!

ラショーは「私もピエールも小さい頃から日本のアニメを紹介する“クラブ・ドロテ”というTV番組を見て育った」と幼少期から日本アニメが大好きだったことを明かすと、弟のピエールは、「共同脚本で関われてすごく嬉しい。心からワクワクしてアドベンチャーのよう」と挨拶。
作品を鑑賞したこだま氏は、「シティーハンターをこんなに理解している人がいるのかと焦った」と本音をこぼすと、諏訪氏は、「笑いを超えて感心した。“やられた”と思った」と明かしました。若林氏は「この作品を観終わった後に飲みに行って、その時にこだまさんが“もし『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』(以下、<新宿プライベート・アイズ>)の続編があるとして、もし自分が監督するとしたらこの作品を意識するかも”とおっしゃっていて…創作意欲を掻き立てられているこだまさんに驚いた。作り手として刺激を受けて、監督同士が作品を通して対話しているんだ」と話しました。その話を受け、こだま氏は「やられたという気持ちと“負けられない”という気持ちがあって。自分にないものがあったし、看護師が両手を上げるシーンなんかは最高で…自分でやりたかった」と笑みをみせました。ラショーは、「あのシーンは一番・冴羽獠の個性が出せたと思っているお気に入りのシーン。そこを挙げてくださるなんて、さすがです」と感動。こだま氏は「マンガとアニメーションは表現する手法が違うけど、それぞれの相乗効果がある。映画もそう。これからも負けないように頑張ろうと思った。いい競争相手!」とコメントし、ラショーも「もし本作の続編を作るとしたら、僕も<新宿プライベート・アイズ>を意識すると思う」とお互い感化を受け、ライバル宣言した2人に観客から歓声が上がりました。

諏訪氏は「本作では強烈なオリジナルキャラクターが登場して、そのキャラクターがそれぞれ獠と香に絡んでくる。映画を見ながら“絶対アニメではやらないよ!”と思うくらい驚いた(笑)でも観ているとだんだん愛着が湧いてくる。キャラクターの作り方に感心した」と語り、若林氏も「勇気のあるストーリーだと思った。<新宿プライベート・アイズ>では冴羽獠に、どんな危機を持ってくるか考えた時に、最新のドローン兵器などアクション要素で作ったが、実写版では、ドラマ要素で危機を作り出していて凄いと思った」と話しました。ピエールは、ネタバレ満載のコメントをしようとした兄を制止し「冴羽獠にとって“最大の危機”とは何かを考えた時、たくさんの女性ではなく、1人の人しか愛せなくなることなんじゃないかと思い、ここを軸に物語を考えていった」とコメント。そのコメントに登壇者と観客は納得した様子。
また、ラショーは、本作の脚本で大変だったことを尋ねられると「全部」と即答。「リアルを貫こうと決めていたので、ハンマーやカラスをどうリアルに表現するか悩んだ」と明かし、ピエールは「獠と香、獠と海坊主の関係を扱うのは必須だと思った。そこが難関だった」と話しました。ラショーは「本当は、北条先生にも出演して欲しかったんです。あと少しで口説けたんだけど(笑)」という驚きのエピソードや、「実はピエールと続編作るなら、<新宿プライベート・アイズ>のように「キャッツ・アイ」を入れたいねと話していたんだ」と裏話も明かしました。

また、諏訪氏は監督が演じた獠を「パーフェクト!」と絶賛。「アニメでできなかったことをしているのが凄い。香はどんどん香に見えてくるし、この映画の香が大好きになった」とコメントすると、ラショーは「香に恋されると困る(笑)香を演じたエロディ・フォンタンはプライベートでも僕の大切なパートナーなので」と惚気もみせつつ、「香はバランスが難しかった。でも、北条先生が初めてこの作品を観てくださった時も、香を一番褒めてくれた」と明かしました。日本でも似すぎていると話題になった海坊主について、実は演出は簡単だったと語り、「海坊主役の役者には、この役は“ターミネーター”と思って演じて」と説明したことを明かし、的確な表現に観客からは笑いが。脇の濃い男性キャラクター2人に関しても「コメディ色を出したくて彼らを登場させた。タレク・ブダリとジュリアン・アルッティは2人とも5歳くらいの頃から知っている近所の幼なじみで、ジュリアンは本作の共同脚本としても参加している」と話した。監督は「脚本には本当に時間をかけた。もっと北条先生からコメントがあると思っていたけど、最後のシーン以外はほとんど直しがなくてビックリした」と1年半かけた脚本の完成度の高さが伺えるエピソードも明かされました。

デラックス吹替版の話へ移ると、若林氏はアニメシリーズで冴羽獠を演じる神谷明さんが、今回の実写版の獠を山寺宏一さんに託した際のエピソードを振り返り、「<新宿プライベート・アイズ>の打ち上げの2次会でバーに行った時、神谷さんと山寺さんが話し込んでいて。お2人がいる場所だけ違う空気でとても近づけなかった(笑)」と明かし、諏訪さんは「良いキャスティングとしか言いようがない」とコメントし、「この最高の吹替キャストは本作の成功につながると思う。TVアニメも昭和から平成へ移り変わる時代だったが、今年も平成から令和へ。こんなにも時代をまたがって愛されている作品もなかなかない。ぜひ今年の“シティーハンターイヤー”はこの作品で締めくくってほしい」と太鼓判を押しました。
最後に、ラショーは「子供の頃に日本のアニメで幸せな時間を過ごした。こうしてレジェンドの皆さんと語り合っていること自体が感謝」と喜びをみせ、「この作品をフランスで公開した後、フランスで“シティーハンター”の再放送が始まった。2019年に新たな世代にも届き始めているのが嬉しい。日本でも新たな世代へファンが広がるきっかけとなってほしい」と改めて作品への愛を伝えました。